瀬戸内の太陽をいっぱいに浴びて育つみかんの木。
瀬戸内海に面した山の斜面に広がるみかん畑。美しい海に囲まれた環境と、少雨量という恵まれた条件のもとで、松浦さんは、自然農法のみかんづくりを続けてきました。
自然農法とは、自然の摂理に従い、化学肥料や農薬に頼らず自然の生態系を活用し土の偉力で作物を育てる農法です。地球温暖化の影響が顕著になってきた今、害虫の異常発生や病気の多発など、農作物の栽培にも影響が出初めています。そんな中、化学農薬や肥料に頼らない自然農法は、まさに自然と会話し、一体化することで実現する農法なのです。
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松浦さんのみかん畑をのぞいてみよう
傾斜17度の急斜面に広がるミカン畑には、規格外の野菜やワラ、草などでつくった堆肥を施しています。もちろん除草剤は使わず、クローバーを播いて雑草の繁茂を防いだり、草刈機をかついで人力で除草します。「除草に始まり、除草に終わる」というぐらい、自然農法は草との戦いが一番です。
一方、一般のみかん畑では、除草と病害虫防除のため、年間に十数回の農薬散布が行われています。散布する時には、口にマスクをし、専用の服を着て作業するのですが、皮膚につくと皮がむけるほど強い薬です。これにより、健康を害する生産者が急増しています。それでも農薬がやめられないのには、以下のような理由があるようです。 |