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ブドウ(長野県長野市)
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自然食品の紹介
ブドウ(長野県長野市)吉池是啓さん

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長野県長野市 吉池是啓さん

収量押さえ、甘みと酸味のバランスよく

長野市の中心街から南に10キロ弱、千曲川を渡ってすぐのところに吉池是啓さんのブドウ園がある。23アール(2300平方アール)にわたってブドウ棚が広がる畑に足を一歩踏み入れると、濃厚なワインのようなにおいが漂ってくる。
「自然農法ですので、ブドウが病害虫にやられることもあるんです。傷んだブドウが発酵してこんなにおいがするんですよ」と、吉池さん。

ここでは、巨峰を主に、青い粒のナイアガラという2品種が栽培されている。
吉池さんがブドウ作りに取りかかったのは昭和30年。自然農法は父親譲りである。40年に父親が亡くなって、本腰を入れ始めた。この辺りは、砂地でやせた土地で、これまで、麦やサツマイモが主な生産物だった。しかし、水はけはいい。土作りをしっかりすれば、新たな可能性も出てくると思ったからだ。また、中学時代に農業気象観測班の班長を務めていたときのこと。記録されたデータを見て指導の先生が、「長野県は、山梨県よりブドウ作りに向いている」といった。それが、本腰を入れる理由の一つにもなった。

みずみずしく育ったブドウブドウの栽培は、前年の11月から始まる。まずは、培養土、堆肥、敷き草、枯れ葉などを入れて、土作りをする。剪定が終わるのは3月。その後、余分な芽を摘む芽かき、枝を無駄なくはわせる作業などが続く。
5月には房が伸び、6月初旬には花が咲く。「花が終わったら、1坪当たり15房くらいになるようにの数を減らします。そして、実がどのくらい確保できたかを見計らって、1房に35粒くらい実が付くように摘んでいくのです。特に、無核果という種のない実は、養分を吸い取る力が弱いので、真っ先に摘んでいきます。10年近く前ですか、状態がよかったので、収量を増やそうとしたら、最後で病気になって大きな被害を受けたことがありましたから」そのため、病害虫の予防としては、剪定した枝で炭を作って畑に返し、副産物としてできる木酢液を葉に散布して、役立てている。天候が不順だと、自然農法だけに、どうしても病害虫の被害が増加するからだ。
「天候などに左右されていたら、生活が成り立たなくなります。それに打ち勝って、さらに安心できるブドウ作りを、と考えると、まだまだ手探りです」

吉池さんと巨峰収量を抑えてできた吉池さんの巨峰は、粒の大きさはやや小ぶりと思えるものの、自然農法の効果もあってか、甘みと酸味のバランスがよく、さらにそれを凝縮したような濃い味わい。
ブドウの栽培を始めてほぼ50年。1番初めに植えた1本は、幹の廻り120センチ、直径30センチに成長し、枝ぶりを見事に伸ばしていた。

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